【空き店舗活用】出店者エリアマッチング支援事業

まちづくり岡崎では、商業支援該当地区「康生エリア」(岡崎市中心市街地)に存在する「空き店舗活用事業」の一環として、創業者の出店サポートに取り組んでいます。以下に、

  • どのような考え方で支援を行っているのか
  • どのような取り組みを行っているのか
  • 岡崎での出店サポート事例の紹介

など、取り組みの紹介をさせていただいております。

(取組みに興味がある、もっと詳しく話を聞きたいという方に向けて、視察・研修なども行っておりますので、下記のお問合せフォームよりご連絡下さい)

▼視察・研修に関するお問合せ(メールフォーム)

▶三方よしの観点で行う出店支援の取組み

空き物件と出店希望者のマッチングといえば、地域の不動産会社がその担い手となります。ただ、不動産会社は業務として希望者に物件を仲介するのであって、そこに「まちのメリット」についての視点は基本的には存在しません。

また、出店者にとっては「物件の情報」(広さ、設備、借りる条件など)は不動産会社から提示されますが、商いをするために必要な「まちの情報」(商圏、客層、付近の競合店など)の詳細を知るすべはほとんどありません。

まちづくりとして空き物件活用を行う場合、まちで商いを始める者に対して、「出店者✕物件」だけでなく、「出店者✕物件✕エリア」の『三方良し』となる包括的なマッチングが重要になります。

岡崎市が進めるQURUWA戦略の波及効果として、ここ数年はエリア内への出店機運が高まる一方、活用できる空き物件は限られている現状があります。

まち側の希望としては、来街者の滞在時間UPや使い方の多様化につながるお店を誘致することで、エリア内の立ち寄りスポットを増やし、点としての利用から面としてのエリア利用を加速(=エリアの価値の向上)させたいという狙いがあります。

▶能動型の誘致戦略

まちに組み込んだ時の「商い」をイメージ化する出店コーディネートを行うためには、「物件」とのマッチングではなく、「エリア」とのマッチングがポイントになります。

この場所に、どんな“商い”が欲しいのか。

出店相談窓口を置く「受動型」から一歩進んだ取り組みとして、まちのニーズを軸に据え、エリアへの波及性を考慮・選定した“ 求める商いの誘致 ”を積極的に行う「能動型」の出店誘致を、私たちの出店支援の方針としています。

  • 商工会議所
  • 行政(出店相談窓口)
  • 創業セミナー
  • まちのキーマン

このような創業サポートを行う関係各所や、情報に通じたキーマンと呼ばれる人々と日頃から関係性を構築し、狙った人材獲得のための情報共有がカギになります。

まちのニーズに見合うお店を誘致する場合、「生きた情報をいち早く得て、先手をとる」ということがとても重要です。

活用できる物件も、まちにとって有益な出店者も限られているので、まちのポテンシャルを引き出せる「お店✕エリア」のマッチングを行うためには、“狙って取りに行く”ための戦略が大切と考えています。

▶出店コーディネーター

「能動型の出店誘致」を行うために、まちづくり岡崎では出店コーディネーターという役割を置いています。誘致、マッチング、オープン時のそれぞれの段階で、ステップ別の出店サポートを行います。

STEP1 誘致のための体制構築

まちのニーズに見合う出店者を見つけることは、なかなか困難です。いち早く「良い出店者」と接点を持つために、普段から出店者が相談に訪れる関係各所・まちのキーマン・地域の不動産屋と情報共有関係を構築し、真っ先に声が掛かる状態を作っておく事が必要です。

人材確保の際、特に気を付けている点として、いわゆる「BtoC」の形ではなく、「BtoB」に近い形で情報を得る形態をとっています。自分が一次窓口になると、まちのニーズと合わない出店希望者にも対応する事になりますが、一次窓口である程度選定された「有望な出店希望者」の情報を提供してもらう事で、一人一人、時間をかけた丁寧なマッチングを行う事が可能になります。

STEP2 エリア・マッチング

アパートを選ぶ際、物件以外にも駅やスーパー等の周辺情報で“生活”をイメージしますが、出店の場合は“商い”をイメージできる情報が圧倒的に不足します。ほとんどの場合、出店希望者は不動産会社から得られる「物件自体の情報」と、自分が目にした「まちの状態やウワサ」といったもので判断するしかありません。

出店コーディネーターは、これまでのまちづくりの経験や人脈、調査からの情報を元に、商圏・客層・人の流れ・付近の競合や波及効果のある店の存在などを分析し、より客観的に「この物件に入った場合、この店はどのような商売を行うことができるのか、勝算はあるのか」など、出店希望者の中の”商いのイメージ”を可視化することで、エリアとの最適なマッチングをコーディネートします。

STEP3 地元とのなじませ

長く続けてもらうためには、地域の一員として馴染んでもらい、応援される立場になることも大切です。そのためのサポートとして、まちのキーマン、同業者との顔つなぎや、必要な人材の紹介、近隣住民への周知を手伝う、また、困った時は今後も相談に乗れる関係性を継続します。

▶出店コーディネーターの紹介

長谷川 伸介(はせがわ しんすけ)/まちづくり岡崎・出店コーディネーター

▼プロフィール

岡崎生まれ/大衆酒場どんちゃんのオーナー。このまちで居酒屋を20年続けていて、商売人のつながりでまちづくりの取組みにも積極的に携わっています。「まちの情報発信事業」や「空き店舗活用」など、官民連携で岡崎のまちづくりに取組んでいます。

▼コメント

自分自身がこのまちで20年間お店を続けてきて、商売の楽しさや大変さ、続けることの難しさ、人との繋がりのありがたさなど、様々なことを学んできました。その経験を生かして、これから自分のお店をスタートする人達には、商売人の目線で寄り添い、近しい感覚でサポートすることができるのではないかと自負しています。

お店という”自分の城”を持つことは、ワクワクします。新しい門出に、アレコレやりたい事もあると思います。そんな希望に満ちた出店者をサポートするうえで、本人が見えていない客観的な視点で厳しい意見を言う事もあります。お店をオープンした後、本当に続けていく事が出来るのか、勝算があるのかどうかを包み隠さず伝えることは、出店者の人生が掛かっている事業に携わる中で自分自身の責任だと考えています。

大好きなこのまちを選んでくれるお店だからこそ、この場所に根付いてもらい、一緒に街を盛り上げていってほしい。このまちの10年後20年後を、共に作り上げていってほしい。そのために、これからも既存のお店にもまちの利用者にも喜ばれる、ステキな仲間を迎え入れていこうと思っています。

▶岡崎の出店サポート事例

出店コーディネーターとして携わったサポートのいくつかを、マッチング~出店に至る経緯などもあわせて、具体的にご紹介します。下記の画像をクリックして、出店サポートの詳細ページをご覧ください。

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  • 出店コーディネーター育成研修
  • 出店支援の取組みに関する現地視察

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